「新しいこどもNISAが始まるらしいけど、結局やったほうがいいの?」
そんな疑問を持つ親御さんは多いと思います。
私は銀行で資産運用に関わる仕事をしていますが、忖度なしの結論を言うと――
こどもNISA(こども支援NISA)は、「全員が使うべき神制度」ではありません。
この記事では、銀行員の視点から
・こどもNISAの仕組みとメリット
・本当におすすめできる人
・むしろ使わないほうがいい人の条件
を、どこよりも分かりやすく解説します。
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1. こどもNISA(こども支援NISA)の概要
こどもNISAは、未成年の子ども名義で新NISAのような非課税運用ができる制度です。主なスペックをまとめました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 0歳〜18歳未満 |
| 年間投資枠 | 60万円 |
| 非課税保有限度額 | 最大600万円 |
| 非課税期間 | 無期限 |
| 払出し制限 | 教育目的が中心(18歳まで制限の可能性あり) |
0歳から満額(年60万円)を積み立てれば、わずか10年で非課税枠を使い切る計算になります。
2. シミュレーション:18年後のインパクトは?
もし10年で枠を埋め、そのまま18歳まで放置(運用)した場合、どれくらいの差が出るのでしょうか?
| 運用期間 | 投資元本 | 年利4%想定(期待値) |
|---|---|---|
| 10年時点 | 600万円 | 約730万円 |
| 18歳時点 | 600万円 | 約960万円 |
通常、利益には約20%の税金がかかりますが、NISAなら約360万円の利益がまるごと手元に残ります。これは非常に強力です。
3. 【本音】それでも「おすすめしない人」がいる理由
これほどお得な制度なのに、なぜ私が「全員におすすめではない」と言うのか。それは、「自由度」と「優先順位」の問題があるからです。
① 親のNISA枠が余っているなら、そちらが先!
まずはこちらの比較表をご覧ください。
| 比較項目 | 親の新NISA | こどもNISA |
|---|---|---|
| 非課税の恩恵 | 同じ | 同じ |
| 資金の自由度 | ◎(いつでも引き出せる) | △(用途が制限されるリスク) |
| 管理の手間 | 楽(自分の口座のみ) | 面倒(人数分必要) |
親名義のNISAなら、教育費が必要になれば引き出せますし、余ればそのまま老後資金にもできます。わざわざ「用途が限定される口座」を優先するメリットは少ないのです。
② 「引き出し制限」が家計の足かせになる
家計に余裕がない時期に、無理にこども名義で積み立てると、急な出費(車の故障、住宅の修繕など)の際に「お金はあるのに動かせない」という罠に陥る可能性があります。
4. あなたはどっち?判断基準はこれ!
✅ こどもNISAをおすすめする人
- 自分の新NISA(1,800万円枠)を埋める目処が立っている
- 教育資金を100%確実に確保し、他の用途と分けたい
- 「子ども名義」にすることで、自分が使ってしまうのを防ぎたい
❌ こどもNISAをおすすめしない人
- 自分のNISA枠にまだ余裕がある
- いつまとまったお金が必要になるか不安
- 教育資金と老後資金を柔軟に管理したい
まとめ:まずは「親のNISA」の活用から!
こどもNISAは、「投資枠が余っている余裕層」にとっては神制度ですが、多くの一般家庭にとっては、まずは自分たちの新NISAを使い切ることが最優先です。
銀行員のアドバイス:
「子どものため」と思うなら、まずは親が自由度の高い口座でしっかり資産を増やすこと。それが結果的に、子どもの将来の選択肢を広げる一番の近道になります。
まずは、ご自身の新NISA枠がどれくらい残っているか、シミュレーションすることから始めてみてはいかがでしょうか?