
こんにちは。現役銀行員ブロガーのチャルトンリサです。
「年収600万円なんですが、4,000万円のマンション、買っても大丈夫でしょうか?」
この質問、銀行の窓口でも、私のブログへの問い合わせでも、トップクラスに多い相談です。
不動産屋さんはこう言います。「銀行の審査に通ったんだから大丈夫ですよ!皆さんこれくらい借りてます」と。
しかし、銀行員として本音を言わせてください。
「審査に通る額」と「返せる額」は全くの別物です。
年収600万円で4,000万円のローン。これは、これからのライフプランや家族構成によっては、「老後破綻への片道切符」になりかねない、かなり際どいラインなのです。

現役銀行員 | BANKER × FAMILY
「不動産屋の『大丈夫』を信じていいの?」そんな不安を持つあなたへ。現役銀行員として数千件の審査を見てきた私が、年収600万円世帯のリアルな家計簿をシミュレーションし、安全圏と危険圏の境界線をズバリ提示します。
この記事の目次
1. 【シミュレーション】手取り月収38万円 vs ローン11万円の現実
まずは、感情論抜きで「数字」を見てみましょう。
年収600万円といっても、税金や保険料を引かれた「手取り」はもっと少なくなります。
📊 年収600万円のリアル家計簿
- 額面年収: 600万円
- 手取り年収: 約460万円(ボーナス込み)
- 手取り月収: 約30〜32万円(ボーナスなしの場合)
🏠 4,000万円ローンの返済額(変動0.5%・35年)
- 毎月返済額: 約10.4万円
- 管理費・修繕費: 約3万円(マンションの場合)
- 住居費合計: 約13.4万円

見てください。毎月の手取りが約30万円だとしたら、そのうち約45%(13.4万円)が住居費に消える計算になります。
残りの16.6万円で、食費、光熱費、通信費、そして子供の教育費を賄わなければなりません。
「今はなんとかなる」かもしれません。でも、子供が私立高校に行ったら? 変動金利が上がったら? ボーナスがカットされたら?
余裕資金(バッファ)がほとんどない状態、それが「年収600万・ローン4000万」の正体です。
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2. 銀行員が警告!この借入額で「詰む」人の3つの特徴
銀行は「年収の7〜8倍」まで貸してくれます。つまり600万円なら4,200〜4,800万円くらいまでは審査に通ります。
しかし、以下の特徴に当てはまる人が4,000万円を借りると、高確率で後悔します。
① 妻(夫)が専業主婦で、今後働く予定がない
600万円が「世帯年収のすべて」である場合、4,000万円は明らかに借りすぎです。
病気や怪我で収入が途絶えた瞬間、即破綻します。「一馬力」なら、適正額は3,000万円前後まで落とすべきです。
② 子供が2人以上いて「私立」も検討している
子供1人あたり、大学卒業まで全て公立でも1,000万円、私立なら2,000万円以上かかります。
住居費率が40%を超えている状態で、教育費を捻出するのは至難の業。教育ローン地獄に陥る典型パターンです。
③ 「ボーナス払い」をあてにしている
「月々の支払いを減らすために、ボーナス月はプラス10万円」
これをやらないと返せないなら、その物件は身の丈に合っていません。ボーナスは将来の修繕費や家電の買い替え、旅行費に消えるものです。ローン返済に充ててはいけません。
3. それでも4000万借りたいなら?絶対に守るべき3つの防衛策
「でも、都内で家族で住むなら4,000万円は最低ライン…」
その通りです。現実は厳しいですよね。どうしてもこの金額を借りるなら、以下の3つの防衛策をセットで実行してください。
① 「ペアローン」ではなく「収入合算」も検討しない
妻がパートなどで少しでも収入があるなら、世帯年収を上げて余裕を持たせましょう。
ただし、あてにしすぎるのは禁物。あくまで「妻の収入は全額貯金(教育費・繰り上げ返済用)」にするくらいの覚悟が必要です。
② 変動金利の「0.5%上昇」を想定しておく
今は0.4〜0.5%程度ですが、これが1.0%になった時、返済額は月1万円以上アップします。
「上がったら払えない」なら固定金利を選ぶべきですが、固定だと今の返済額がさらに増えます。
変動金利を選ぶなら、浮いた利息分を浪費せず、必ず貯蓄に回してください。
③ 銀行に行く前に「適正額」を客観視する
不動産屋や銀行の窓口に行くと、営業トークで「4,000万円でもいけますよ!」と背中を押されてしまいます。
冷静なうちに、第三者のツールで「無理なく返せる額」を診断しておきましょう。
まとめ:4000万円は「覚悟」の金額
年収600万円で4,000万円のローン。
銀行員として結論を言うと、「不可能ではないが、贅沢は一切できなくなる覚悟が必要」な金額です。
車は軽自動車かカーシェア、旅行は数年に一度、外食は控える。
そこまでして「その家」が欲しいのか、一度家族会議をしてみてください。
家は家族を幸せにするための箱です。その支払いで家族が不幸になっては本末転倒ですよ。
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