チャルトンの徒然なるままに

はじめまして、Chalton Lisaです。 私は銀行員として働きながら、家族6人と一緒に生活しています。日常のことから、仕事での経験、家族旅行や生活の工夫まで、幅広くブログで発信しています。 このブログでは、私の実体験や知識をもとに、読者の方に役立つ情報や楽しめる体験を提供することを目的としています。 例えば、銀行員としての経験を活かしたお金の管理方法や住宅ローンの解説、大家族ならではの旅行や生活の工夫などです。

【新NISA vs 繰り上げ返済】「借金は返すな、運用しろ」派の30代パパが、金利ある世界で直面する"3つの誤算”

 


こんにちは。現役銀行員ブロガーのチャルトンリサです。

「住宅ローン金利は0.5%。S&P500の期待リターンは5%。
差引4.5%のプラスなんだから、繰り上げ返済なんてナンセンス(機会損失)だ」

この数年、SNSやYouTubeで主流だったこの「正解」。あなたも実践していませんか?
確かに、計算上は正しいです。これまでは。

しかし、日銀の利上げで潮目が変わりました。
銀行員として警告します。その「最強の数式」には、「暴落」と「利上げ」が同時に来た時の"メンタル耐久値"が計算に入っていません。

チャルトンリサ
チャルトンリサ
現役銀行員 | BANKER × FAMILY

「金利が上がっても運用益でカバーできる」というロジックは、あくまで平時の理論です。 現役銀行員として相場の変動と家計破綻の現場を見てきた私が、 合理主義者が陥りやすい 「流動性リスク」と「家庭内不和コスト」について解説します。

1. 【事例】データ重視・Dさん(36歳)の強気と不安

まずは、典型的な「合理主義投資家」であるDさんの事例を見てみましょう。

【Dさんのプロフィール】
  • 年齢・職業: 36歳、メーカー勤務、年収750万円
  • 住宅ローン: 5,500万円のフルローン(変動0.475%)
  • 資産運用: 手元資金は繰り上げ返済せず、全て「新NISA(オルカン)」へフルベット
  • スタンス: 「住宅ローン控除が終わるまでは、絶対に返さない。低金利の借金こそ最強のレバレッジだ」

理論上は勝っているはずのDさん。
しかし最近、ニュースで「金利引き上げ」を見るたびに、妻から「少しは返して安心させてよ」と言われ、言い返す言葉が弱くなってきました。

スポンサーリンク

 

2. 合理主義者が陥る「3つの誤算」

Dさんの完璧に見えるロジックには、銀行員視点で見ると致命的な「穴」が3つあります。

① 「逆ザヤ」は突然やってくる

「運用益(5%)> 金利(0.5%)だから勝てる」というのは、あくまで平均値の話です。
株価は一直線に上がりません。もし「リーマンショック級の暴落(株価-50%)」と「インフレ抑制のための利上げ(金利2%へ上昇)」が同時に起きたらどうしますか?

資産は半減して含み損だらけ、なのに毎月の返済額は増える。
この状態で「それでも売らずに持ち続ける握力」が、あなたにありますか?

② 「繰り上げ返済」は不可逆だが、「投資」は流動的すぎる

「困ったらNISAを売ればいい」と言いますが、暴落時にNISAを取り崩すのは、投資効率として最悪の「損切り」です。
一方で、繰り上げ返済をしてしまうと、手元の「現金」が消えます。一度返したお金は、銀行は簡単には貸してくれません。

合理主義者が一番重視すべきは、リターン率ではなく「手元のキャッシュ(流動性)」です。
「返さない」のは正解ですが、「フルインベストメント」はリスクが高すぎます。

③ 妻の「安心」という見えない配当

Dさんは「妻の不安は感情論であり、非合理的だ」と考えています。
しかし、家庭経営において、パートナーの不安を放置するのは「最大のリスク要因」です。

暴落時に妻から「ほら見たことか!」と責められ、家庭内の空気が地獄になるコストを計算に入れていますか?
「精神的安定配当(Psychological Dividend)」を得るために、一部を返済したり、現金を厚くしたりするのは、実は極めて合理的なコストです。

あわせて読みたい

【緊急提言】変動金利が上昇したらどうなる?50代が今すぐやるべき3つの防衛策

3. 銀行員が推奨する「ハイブリッド戦略」

「全額投資」か「全額返済」かの0か100かではなく、金利上昇局面に適したバランスを提案します。

戦略① 「生活防衛資金」の再定義

投資に回す前に、現金の厚みを増やしましょう。
これまでは「生活費の6ヶ月分」と言われてきましたが、変動金利ユーザーは「生活費1年分 + 金利上昇バッファ(100万程度)」を現金で確保してください。
これさえあれば、株が暴落しても狼狽売りせずに済みます。

戦略② 「繰り上げ返済」のトリガー(発動条件)を決める

感情で動かないよう、あらかじめルールを決めましょう。

  • 「変動金利が1.5%を超えたら、資産の一部を売却して元金を減らす」
  • 「住宅ローン控除(10年/13年)終了時、一括で期間短縮する」

今すぐ返す必要はありませんが、「いつでも返せる準備(現金化)」だけはしておきましょう。

戦略③ 妻へのプレゼンを変える

論破するのはやめましょう。
「君の言う通りリスクもあるから、ボーナスの半分は『返済用定期預金(絶対に投資に回さない口座)』に入れてプールしておくよ」
これで妻の安心感を得つつ、実際にはまだ返済せず手元に現金を残す(流動性確保)ことができます。

\金利上昇リスク、あなたの家計は大丈夫?/

最短5分!今後いくら返済額が増えるかシミュレーション
モゲチェック

まとめ:本当の「合理性」とは、生き残ること

「計算上の正解」が「人生の正解」とは限りません。
NISAで攻めるなら、守り(現金)も鉄壁に。

金利上昇時代は、「借金と資産の両建て」をコントロールできる人だけが勝てる時代です。
「利回りが高いから」という理由だけで思考停止せず、家族の安心とポートフォリオのバランスを今一度見直してみてください。

あわせて読みたい

退職金で住宅ローン一括返済は絶対ダメ!銀行員が教える「老後資金を守る」賢い使い方

スポンサーリンク