
こんにちは。現役銀行員ブロガーのチャルトンリサです。
「共働きだから、とりあえずペアローンで50:50にしておけばいいよね?」
もし今、そう思って銀行の申込書を書こうとしているなら、一度ペンを止めてください。
その「とりあえず」の判断で、今後13年間で合計100万円以上、税金を取り戻し損ねる可能性があります。
住宅ローン控除は「借り方」と「持分割合」で決まります。
今回は、銀行の現場で実際にアドバイスしている「共働き世帯が一番得するローンの組み方」を、超実務目線で解説します。

現役銀行員 | BANKER × FAMILY
「年収差がある夫婦はどう組むべき?」その答えはネット検索では出てきません。 現役銀行員として数多くのローン設計をしてきた私が、 節税効果を最大化するための 「持分割合の黄金比」と「知られざる住民税の壁」を公開します。
この記事の目次
1. 結論:年収差があっても「原則は2人で控除」が最強
まず結論から言います。
共働きなら、「原則は夫婦2人とも住宅ローン控除を使う」設計にしてください。
単独ローンで片方(高年収側)だけが控除を受けると、控除しきれない枠が無駄になります。
ただし、何も考えずに「半々」にするのは危険です。借り方を間違えると、手数料や団信保険料で損をします。
2. 共働きの借り方3パターン!銀行員のおすすめはコレ
「2人で借りる」といっても、方法は大きく分けて3つあります。
銀行員視点でのおすすめ度順に解説します。
🏆 おすすめ度:★★★★★
① 連帯債務(フラット35など)
特徴: 1本のローンを2人で借りる
メリット: 夫婦それぞれが控除を使えるのに、諸費用は1本分で済む。
ポイント: 控除効率が一番良い「最強の借り方」です。
🥈 おすすめ度:★★★★☆
② ペアローン(民間銀行)
特徴: 2本のローンをそれぞれ契約する
メリット: それぞれで控除が使え、団信もそれぞれ加入できる。
デメリット: 契約が2本になるため、印紙代や手数料が2倍かかる。
❌ おすすめ度:★☆☆☆☆
③ 単独ローン(または収入合算・連帯保証)
特徴: 夫のみが契約者(妻は保証人)
デメリット: 高年収側しか控除を受けられない。妻の控除枠が完全に死ぬ。
注意: 「収入合算(連帯保証)」は、妻の収入を審査に足すだけで、妻は控除を受けられません!ここを勘違いしている人が一番多いです。
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3. 【年収別】損しない「持分割合」の黄金比
では、具体的にどう分ければいいのか? 年収パターン別にシミュレーションします。

ケース①:夫600万/妻400万(バランス型)
- NG例(夫100%名義): 夫の控除枠は年21万円程度で頭打ち。妻の枠はゼロ。
- 最適解(持分 7:3):
- 夫:控除 約15万円
- 妻:控除 約6万円
- 合計:約21万円(満額回収!)
ケース②:夫800万/妻300万(格差型)
- 注意点: 妻の所得税が少ないため、持分を多くしすぎると「控除の引き残し(使いきれない)」が発生します。
- 対策: 単純に「8:2」にするのではなく、妻の控除枠ギリギリを攻めるか、あえて「9:1」にするなど微調整が必要です。
ケース③:夫500万/妻500万(理想型)
- 最適解(持分 5:5): 文句なしのベストバランス。お互いに約10.5万円ずつ、効率よく控除を受けられます。
4. 知らないと損する「住民税の壁」と「産休の罠」
ここがプロの視点です。単純な年収比だけで決めると失敗する理由が2つあります。
① 住民税の控除には「上限」がある
住宅ローン控除は「まず所得税から引き、引ききれない分を住民税から引く」仕組みです。
しかし、住民税から引ける額には「年9.75万円」という上限があります。
つまり、年収が低い側(妻など)に無理にローンを背負わせても、「年10万円以上の控除はムダになりやすい」のです。
② 産休・育休中は控除が「0円」になる
控除は「払った税金」から戻ってきます。産休・育休中で年収が下がったりゼロになったりすると、その年の控除は受けられません。
これから出産を控えている場合、妻の持分を高くしすぎると、控除を受けられない期間が発生して損をします。
まとめ:銀行員の本音アドバイス
「共働き=ペアローン一択」ではありません。
- 「連帯債務(フラット35など)+持分調整」がコスト面では一番美しい。
- 銀行ローンなら「ペアローン」だが、諸費用がかかる点に注意。
- 持分は「50:50」にこだわらず、税金(住民税の壁)とライフプラン(産休)を考慮して決める。
登記の割合とローンの割合がズレていると、税務署から「贈与」とみなされるリスクもあります。
契約のハンコを押す前に、必ずシミュレーションをして「我が家の黄金比」を見つけてくださいね。
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